ウチイダ的ジョブチェンジ.log

独自Webサービスの開発を担当することになった、SE未経験者のたたかいの記録である!

転職イベントで聞いた受託開発業界のメリット、デメリット

みなさま、お疲れ様です。

今回は受託開発業界についてです。

 

うだうだと続けてきた業界調べシリーズも今回で最後の予定です。

満を持して(?)受託開発業界をまとめておきます。

 

 

事業内容

ざっくり一言でいえば、「システム開発代行業」です。

総務省の産業分類の中の「受託開発ソフトウェア」の事業を中心にしている企業を念頭に置いています。

 

システム受託開発事業は、SES(システムエンジニアリングサービス)事業という略称がよく使われます。

 

また、この業界に属する企業は「システムインテグレーター」、略してSIerエスアイヤー)と呼ばれます。

 

そういえば僕が子どものころ、「システムインテグレーターオービック」というキャッチフレーズのCMが流れていました。

 

日曜の夕方~夜にやっていたので、サザエさんシンドロームに似たものを感じてます。
平日もやってたのかもしれないですけど、なぜか週末のイメージです。

 

なんのCMなのか、当時はよくわかっていませんでしたが、システムインテグレーターという単語には妙に馴染みを感じますw

 

顧客企業(ユーザー企業)からシステムの開発を受託し、納品するのが基本的な事業です。

 

SES案件を請けた同業者から、部分的な開発を再委託される場合もあります。

というか非常に多いので、業界構造的に多重請負が生じています。

 

 

ちなみに、平成29年度版 情報通信白書では、受託開発ソフトウェア業の2015年度売上高は8,140,607百万円です。8兆円越え。

 

受託開発ソフトウェア業界が含まれる、情報サービス業全体の売上高が17,268,317百万円ですので、比率にして47.1%。

 

2番目に多い情報処理サービス業界が3,720,667百万円、比率にして21.5%です。

 

IT業界において、受託開発業界はかなり大きな存在感があるといえます。

 

職種、業務内容

SES事業全体の流れは、システムの設計からプログラム作成(コーディング)、品質テスト、納品までのすべてです。

それぞれの工程で、いくつかの職種・役割に分かれて開発が進められていきます。

 

システムエンジニア(SE)

SES事業は、要件定義や仕様策定という工程から始まります。

 

ITやシステム開発に詳しくないお客様の要望をヒアリングして、そのニーズを満たすシステムを設計、提案するところからスタートになります。

 

この工程を主に担うのがシステムエンジニア(SE)です。

顧客のニーズを満たすシステムを構想し、具体化する力が必要です。

システム全体を俯瞰する必要があるため、プログラミング、サーバ、ネットワークなど幅広い知識が必要になります。

 

また、そもそも顧客のニーズをもれなく聞き出すことができなければ、最適なシステムを構想することができません。

ヒアリングのスキルやコミュニケーション力も求められるでしょう。

 

さらに、案件によっては、開発の進行管理などマネジメント系業務を担ったり、設計書やネットワーク構成図の作成、管理を行うこともあります。

 

プログラマー

システムの要件と仕様が固まったら、プログラマーさんたちがコードをバリバリかいていきます。

複数人での協力が必要になるので、メンバーが作ったコードを読んで認識を合わせたり、意見交換することも必要になります。

 

機能や領域ごとにチーム分けして、そのなかにリーダーをたてて進捗管理することもあります。

 

ネットワークエンジニア・サーバエンジニア

大規模案件の場合、同時にネットワークエンジニアさん、サーバエンジニアさんが本番でプログラムを動かす環境やテスト用の環境を用意していきます。

 

プロジェクトマネージャー

上述の通り、多くの人の連携でシステムを作り上げていきます。

 

しかしその間にも、仕様の変更が生じることもあるので、作りながらあちこち直したり...

当初の予定通りに製作が進まないことも少なくありません。

 

こうした製作期間中の変更に柔軟に対応するために、SEさんとは別にプロジェクトマネージャーさんがアサインされることもあります。

 

プログラマーさんの進捗・工数を確認して、必要があれば作業量の調整をしたり、SEさんの代わりに仕様書、設計書の修正などを行うこともあります。

一人の場合もあれば、チームの場合もあるようです。

 

テスター、デバッガー

プログラマーさんによって構築されたプログラムが仕様書通りに動くかどうかの確認作業を行うのが、テスターさん(テストエンジニアさん)です。

 

システムの仕様をふまえ、様々な使用環境や入力内容を想定、いろいろなケースについて不具合、誤動作が生じないかを確認していきます。

基本的にはテストコードと呼ばれる動作プログラムを記述し実行して、すべてのケースを検証していきます。

時には実機で手動操作し、使用感を確かめることもあるそうです。

 

日本だとSEさんやプログラマーさんが兼ねることが多いらしいですが...

 

このような形で、様々な職種・役割の方がSES事業に関与していきます。

システム開発の全工程にわたって関与するSIerなので、関連する職種も多くなりますね。

 

ただ、上記の職種すべてがSIerにあるわけではなく、必要に応じて協力会社の人員を稼働させて対応します。

 

そのため、コーディング作業などの下流工程にいくほど外注化されていくことになります。

コーディングのような実構築をバリバリやっていきたい場合は、SIerよりも開発会社さんを選んだほうがいいかもしれないですね。

 

SIerプログラマーさんではなく、SEさんが花形の職種といわれているようです。

 

採用担当者が語る受託開発業界のメリット、デメリット

転職イベントで聞いた、ソフトウェア業界の方の人事担当・現役社員の方の話をまとめます。

 

前回のソフトウェア開発業界でやたらと比較対象に挙げられていたのが印象的でしたが、さりとてそこは別の業界の方が言っていることです。

あくまで、受託開発業界の中の人にお話を聞いてみたいと思います。

 

メリット①:いろいろな業界にかかわる機会がある

SIer悪くないよ、と言っていた複数の方が皆さんおっしゃっていたポイントです。

いろいろな業界からシステム開発を依頼されるので、それぞれの業界の知識を学ぶ機会が多いという面白さがあるそうです。

 

 

メリット②:いろいろな人と知り合う機会がある

案件ごとに協力会社さんが変わったり、社内でもアサインされているメンバーが違うので、とにかく関わる人の多さは半端じゃないようですね。

 

画面に向かってひたすらプログラミングするというイメージとは裏腹に、けっこうミーティングも必要だったりするようです。

まあ、末端のコーディング担当者はどうだかわかりませんが…

 

メリット③:技術的に安定して仕事ができる

その人が対応できる案件にアサインされるので、日々必死になって最新技術を追いかけたりしなくていいのだそうです。

とにかくJava案件が多いらしいので、ここだけしっかり習得していればくいっぱぐれないで済むのだとか。

 

もちろん、本人が希望すればそれに沿った案件に参加させてもらえるので、本人次第でもあります。

 

デメリット①:濃い付き合い、関係性が作りづらい

開発請負という業態の特性上致し方ないことですが、どうしても期間限定的なお付き合いになってしまうようです。

じっくり人間関係を温めていくスタイルの方にはやりづらいかもしれません。

 

デメリット②:やっぱり中にはヤバい案件もある

ネット上でこれだけSIerに対する不満が述べられている中には、一定の真実も含んでいるようです。

火のないところに煙は立たぬ、というわけなのでしょう。

 

お話を聞かせてくれた方も、去年関わっていた案件はとても大変だったとのことでした。

お客様が中小企業で、開発に専念している担当者がおらず、またITに詳しい人もいないため、要件・要望がころころ変わってしまうのだそうです。

 

業界あるあるなのでしょうが、やっぱりそういう案件もあるのですね。

「ヤバい案件」の割合は昔とくらべて逓減しているとのことですが、ゼロではないのでしょうね。。。

今後もゼロにはならないのだとは思いますが。

 

デメリット③:けっこう年功序列な社会

これは若いSEさんがぽろっとこぼした程度の話です。

フラットで風通しのいい風土のイメージがあるIT業界ですが、意外と受託開発業界は上下関係が厳しいらしいです。

 

Web系業界は技術力次第で仕事の内容そのものが変わりますが、受託開発業界はタスクを細分化して作業に当たるので、おなじ階層の仕事にアサインされる人との差は出にくいのでしょう(作業スピードの差は別として)。

 

そうすると、勤続年数や年齢を基にしてコミュニケーションをするほうがスムーズだったりするのかもしれません。

 

年功序列が苦手でない方にはデメリットではないと思いますが、実力主義の方には違和感を感じるポイントかもしれません。

 

まとめ:日本のIT業界の屋台骨であり、真贋入り混じる業界

いかがでしたでしょうか。

 

実際に話を聞いてみて僕が感じたのは、業界をひとくくりにして話をするには対象が大きすぎるということです。

 

エンド直請けできる企業もあれば、4次請け、5次請けもあります。

特定の業界に強みを持つ場合もあれば、幅広くこなせる対応力が売りの企業もあります。

炎上案件ばかり請けてしまっている企業もあれば、うまくさばけている企業もあります。

 

個別の企業によっての偏りがありすぎて、鵜呑みにできないなと思います。

 

また、売上高が示す通り、日本のIT業界を代表するものでもあるため、裾野が広い分玉石混交な様子が否めません。

 

SIerに転職するのであれば、一つ一つの企業をじっくり見極めて自分の希望とのマッチしているかを判断していかなければならないでしょう。

 

また改めて機会をもって、たくさんのSIer企業と触れ合ってみたいと思います。

 

みなさまの参考にもなれば幸いです。

それではまた!