ウチイダ的。

いまはただの備忘録。

【読書録】「天職」がわかる心理学(中越裕史/PHP研究所)

みなさま、お疲れ様です。
今日も今日とて、読書録です。

 

連休明けの1週間はあわただしくなりますね。
なんとか、無事に週末を迎えることができました。

 

今日は、日本唯一のやりたいこと探し専門カウンセラー中越裕史さんの『「天職」がわかる心理学――いまの仕事で心が満たされていますか?』を読んだ感想をつらつらと綴っていきます。

 

 

 

心理学の視点から天職とは何かを説明しながら、自分だけの「天職」を見つけるための考え方のヒントを与えてくれる内容になっています。

 

著者の考える「天職」とは

本書の中で、著者の中越さんは天職の要素を3つに分解しています。

 

・(自分にとって)意味があること
・自分が好きなこと
・自分の頭で考え、決定できること

 

 

この3つが満たされるものが「こころを満たす働き方」= 天職 と定義します。

 

3つの要素はそれぞれ深く関連づいていますが、なかでも2つ目の「好きなこと」を重視しています。

 

たいていのケースでは、好きなこと、やりたいことが見つかれば、意味の感じられる仕事へとつながっていきます。好きなことを仕事にするためには、自分からいろいろと行動する必要があり、自己決定要因、本人の自立性も高まっていくのです。

だから、こころを満たして働くためには、好きなことを妥協なく追求することが、ひとつの基準になります。

---「好きなこと」探しが天職への近道 より引用

 

好きなこと(作業・行為)だからそれに熱中し、いろいろと工夫ができます。

 

それによって自分で考え、決定したいと思えるようになるし、自分にとっての意味を見出すこともできるようにもなります。

 

ちなみに、本書でいう「意味があること」というのは、客観的に見た顧客・社会への提供価値のことではないようです。

仕事をするそのひと自身が「有意義だ、価値がある」と感じられるもの、という定義なので、人によりけりですね。

 

 

ざっくり一言でいえば、「好きなこと・やりたいことを基盤に、自分なりのやり方で社会に貢献できる仕事を探しましょう!」という感じでしょうか。

 

好きなことがない、は「人生の嘘」

そうはいっても、好きなことなんて思いつかないよ!という方、多いですよね。
正直、僕もここでつまづいています。

 

著者の中越さんは、心理学者アドラーの言葉を引いて、これを「人生の嘘」であるとしています。

 

常識的に考えても、20年30年と生きてきて、いままでの人生でひとつも好きなこと、興味のある仕事がなかったというのは、無理のある話です。あなたも幼稚園児の頃は「将来、パン屋さんになりたい」くらいは言っていたのではないでしょうか。 

好きなことがわからない人は、自分の「好き」という気持ちを、見て見ぬふりをしているのです。

ーーー好きなこと探しを邪魔する意外なもの より引用

 

心理学者のアドラーは、そうやって自分で自分をごまかしてしまうことを、〝人生の嘘〟と言いました。まさにそのとおり、僕は自分自身に嘘をついていたのです。

僕がカウンセリングした、やりたいことがわからない人のほとんどは、この〝人生の嘘〟をついています。

カウンセリングが終わり、やりたいことが見つかると、「いま思えば、なんでこんなに好きなことを忘れていたんだろうと、不思議に思います」とおっしゃる方はとても多いです。

---「なんでこんなに好きなことを忘れていたんだろう」 より引用

 

好きなことについて考えたり話したりするのってちょっと照れくさかったり、くだらないことと否定されるのが恐かったりします。

うまくいかなかったら、という不安もありますし。

 

自分の欲求や不安に直面しないといけないので、周りに流されてしまいがちな人ほど「人生の嘘」を見破るのは難しそうですね。
お酒でも飲みながら、ひたすらブレインストーミングでもしてみたらよいのでしょうか。

 

 

本書の中では、好きなことに気づくためのヒントとして、以下のような問いかけをしています。

 

「お金も有り余るほど手にして、良好な人間関係と名誉も手に入れたとき、あなたは何をしたいですか?」

 

「もしも、あなたは前世の記憶を失っているだけで、いまの人生こそが、やり直した2度目の人生だったとしたら……?

あなたはいまの人生で、何をやるべきだと思いますか?」

 

 

生活のため、世間体のため、といったしがらみを取っ払ったときにやってみたいと思ったことが、自分の好きなこと、というのはわかります。

 

このあたりの発想は、ほかの書籍でもよく述べられていますね。

自分と向き合って一歩踏み出すのは勇気がいりますが、好きなことを見つけるためには避けて通れないのでしょう。

 

何が僕の心に響いたのか

本書は、天職・やりたいこと探しを専門としているカウンセラーである中越さんならではの内容になっています。

 

ここ最近で10冊以上、「好きなこと」とか「天職」といったようなキーワードの本を読みましたが、悩みや不安に寄り添う姿勢は本書がダントツです。

 

とくに、実際に中越さんのカウンセリングを受けて「好きなこと」を見つけた方の事例が示されているのが特徴的です。

同じような悩みを抱えた方が、良い人生に向けての一歩を踏み出す様子を知ることができるのは、なんだか元気づけられます。

 

また、「1日5分、好きなことに取り組んでみる」といった非常に小さいスモールステップを提案されているので、悩みを抱えて自信をなくした方に向けて、好きなこと探しへの取り組み方を示していると感じます。

 

童話や寓話などイメージしやすいたとえを多く用いていることもあり、非常に読みやすい本です。

 

やりたいこと探し専門の心理カウンセラー、伊達じゃないな!

 

本書はAmazonKindle楽天koboで試し読みできますので、興味あればぜひご覧になってみてください。